2017年5月23日火曜日

小粋な短編小説の肌触り 映画『カフェ・ソサエティ』


ある青年の恋と人生を1930年代ハリウッド黄金時代のきらびやかな社交界(カフェ・ソサエティ)を背景に描いたロマンティックコメディ。

人生が本当にこんなに軽快だったら… そんな言葉が口に出るほど"ド軽快"に"ド粋"に流れるストーリーとセリフの数々。
ギャングが人を撃ち殺しても、この作品の中ではなぜか軽快で爽やか。

アメリカの短編小説家… 
例えばアーウィン・ショー(「夏服を着た女たち」「ニューヨークは闇に包まれて」)やピート・ハミル(「ニューヨークスケッチブック」)の作品を味わったような後味。それは、大きく感情を揺らすことなく、心の奥底に忍び込んで人生の機微を感じさせてくれる一編を読み終わった後味だ。

ある意味、脚本と監督のウディ・アレンらし過ぎる作品。

ちょっと素敵で ちょっと感傷的で ちょっと含蓄があって そんなさり気ないエピローグが今の時代には新鮮だ。

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