起業コンサルタント(以下コンサル)に向かって「上手な起業のしかた知ってるんなら、なんで自分が起業して社長にならないんだ?」と不満げに語りかける社長さんを見かけました。
この手のフレーズ本当によく耳にしますね。
投資コンサルに向かって「上手な投資の仕方知ってるなら何で自分で投資して金持ちになってないんだ?」。マーケティング・コンサルに向かって「最高のマーケティングノウハウがあんなら、何で自分をマーケティングして金持ちになってないんだ?」。人事コンサルに向かって「最高の人事ノウハウがあるのなら何で有名大手企業で人事やって成功してないんだ?」。不動産コンサルに向かって「最高の不動産運用ノウハウがあるのなら何で自分で運用して金持ちになってないんだ?」・・・
こんなのも似てますね・・・
政治評論家に向かって「そんなに素晴らしい政治観があるのならなんで自分で政治家になって日本をいい国にしないんだ?」。映画評論家に向かって「そんなに映画のこと知り尽くしてるんならなんで自分で映画監督やって大ヒット映画作ってないんだ?」。音楽評論家に向かって・・・
などなど似たようなパターンは数限りなく。(笑)
確かにコンサル花盛りの昨今は、派手な看板だけで、何も中身のないコンサルがたくさんいらっしゃるのは事実なのですが、ちゃんとしたノウハウと経験を持った"本物のコンサル"の方も実際いらっしゃいます。そして「社長業なんかやりたくない」「自分でやる資本がなかった」「自分の金儲けに走ると成功しない」「自分で成功したらそこでチャレンジが終わってしまう」「他人のサポートが楽しい」とか"自分でやらない"それなりの理由をお持ちだったりもするのです。
「それは自分への言い訳だ」って決め付けは良くないですよ。
実績を持っていて、自分こそが最高と思ってる人は「理論ばかりで偉そうにするなよ。お前ら所詮、自分でできなかった負け犬じゃないか」なんて事言いたくなる気持ちも分かるんですよね。自分は命がけで頑張ってやって来たんだから。世の中にはたくさんの人が居て、たくさんの生き方があって、たくさんの価値観がある。物の見方は様々だということも分かっちゃいるけど、人間は言いたくなるんですよね。
自分の物の見方や価値観だけが正しい という考え方が過ぎると危険な方向に進みがち。これは自分にも言い聞かせている事です。そんな構えで物事を考えてばかりいると「自分以外の人間は全部馬鹿」みたいな偏った考え方が癖になって、生きてるのがつまらなくなっしまうかも。
ビジネスには色んな立場や視線でアプローチして、それぞれのゴールを目指す人がいる、そんな穏やかな眺め方を心がけたいものです。他人のゴールを自分の物差しだけで測って非難する自分でありたくはないですよね。
どうしてもコンサルの存在を認められないのなら、逆に自分は他人の起業コンサルを的確に出来るのか?って一瞬考えてみてはどうでしょうか? 出来る出来ないは別として、色んな立場の人の色んな『気持ち』や『想い』が少し見えやすくなるような気がするんですよ。
http://39akira.com/
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