2012年6月4日月曜日

広報担当者の冴えたやり方

ソーシャルメディアで、自社に対してクレームや問題指摘をされた場合の広報担当者の最適な対応方法は何でしょうか?
自分達の企業や組織にマイナスな書き込みを見ると、それを削除しようと無我見中で駆けずり回ったり、投稿者を見つけて直接「書くな!」とプレッシャーをかけたりと乱暴なことをする方がおられて驚かされることが多々あります。
気持ちは分かるけど・・・と言いたい所ですが、
贔屓目に見ても、ここの広報担当者は何も知らないんだなって印象しかありません。

削除しようと、書いた人を力づくで止めようと、それは根本的な解決になりません。同じ不満を持っている人が他に居れば、最初の書き込みに背を押されるように、どこか別の場所でも書き込みが始まり、延々終わることのない"ネガティブ投稿ループ"が始まります。
ソーシャルメディアでマイナス発言が書き込まれてしまった場合一番大切なのは、スピーディーな対応。そして誠意の表現です。
その指摘が事実であれば、できるだけ早急に上層部に確認を取りつけて『謝罪』をして、真摯な言葉で『誠意ある改善策』を語りかけるか、指摘に間違いがあるようなら、真摯で万人に理解できる言葉で説明をする・・・その言葉は書き込んだ人の不満を鎮め、ソーシャルメディアの上で、その会話を見ている同様の不満を持った人の気持ちも穏やかにします。
その会話を見ている、問題に関係のない第三者にも、「ここは、どんなクレームにも誠意で対応する良質な組織だ」「人を大切にする組織だ」というポジティブイメージを作り出すことも出来ます。
ここが、『ピンチをチャンスに出来るソーシャルメディア』と言われる所以なのですが・・・ そういった基本をご担当者はご存知でしょうか?

ソーシャルメディアは誰でも簡単に低コストで広報やマーケティングができるから・・・なんて軽はずみな気持ちだけでやってるといつか痛い目にあいます。フォーマットを確立する… すなわちリスク・マネージメントをしっかりしておかないと。

ソーシャルメディアで広報をするということは、関連書籍を読んで専門用語を覚えて機能をマスターすることではありません。そんなのでいいのなら誰でもできてしまいます。
大切なのは、そこに存在する独特なコミュニケーションのノウハウやコントロールの方法を知り尽くすことです。(実はこの部分は多くの関連書籍には詳細に書かれていません)

ソーシャルメディアは諸刃の刃。
自分に刃が向いてしまった時は、かすり傷でなく深い痛手を負うことが多いという事実をしっかり認識しているでしょうか?
より質が高く、効率の良いプロモーションのためにも
広報担当者が適任なのか? 担当者の教育がちゃんとできているのか?
定期的に自社の広報のフォームやクオリティを再確認することが不可欠だと考える私です。

広報担当者の品格が、企業の品格として問われる時代が来ている。これは大袈裟な表現ではありません。

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